
大学の授業が全くわかんない‥

今何やってるの?

ガウスの法則ってやつ。

確かに式をみても理解しづらいね。
大学でならう電気磁気学の序盤で習うガウスの法則ですが、いままでの物理と違って面を食らった人もけっこう多いと思います。
ということで今回はガウスの法則について解説していきます。
今回の対象は
・電気磁気学を学んでいる大学生全般
となります。

理解できてしまえばすごくシンプルだよ!
目次!
ガウスの法則とは?
ガウスの法則の定義は
$$∮_s E・ndS=\frac{1}{ε0} ∑_内Q$$
となる。
※参考文献 電気磁気学 電気学会 山田直平原著 桂井誠著 1950

全くわかりません‥。

安心して!これだけで分かる人はいないから。

この問題を解きながらガウスの法則について学んでいきましょう。
左辺について
$$∮_s E・ndS$$
まず左辺について解説していきます。
∮←この記号の意味は何?
この記号は面積分を意味しています

‥面積分ってなに?

面積分はね‥。
面積分とは細かいことを気にしないでいうと二重積分、つまり面積を求めるものと考えてもらえばいいでしょう。
$$∮_sdS$$
↑これで面積を表します。
左辺を求める
面積分の意味がわかったら左辺について式を変形していきましょう
ここでE・ndSについて考えましょう
E・ndSというのは要するに電場が球の表面に垂直であることを表しています。
少し見づらいですが例題の半径rの点での電場でしたので電荷の中心からr離れたところに垂直に電場が貫いているイメージを持ってもらえばいいでしょう。
ここで先ほどの式で
$$∮_sdS$$
が面積だといいました。
右辺について
それでは次は右辺についてみてみましょう。
$$\frac{1}{ε0} ∑_内Q$$
この∑内Qは球のすべての電荷を表しています。
今回の問題ではあるのがただQの電荷を持つ球1つだけです。
そのため∑内Q=Qとなります。
(ちなみに球がQ1とQ2の2つになっていたら∑内Q=Q1+Q2です。)
よって右辺は
$$\frac{Q}{ε0}$$
となります
両辺をまとめる
先ほどもとめた左辺と右辺から式は
$$4πr^2E=\frac{Q}{ε0}$$
この式を変形するとEは
$$E=\frac{Q}{4πε0r^2}$$
となりこの問題の解答になります。
以上がガウスの法則の式の意味と問題の解き方になります。
補足:ガウスの法則からマクスウェルの方程式を出す。

実はさっきの式からマクスウェルの方程式を導出できるんだよ。
マクスウェルの方程式は電気磁気の最も重要な公式と言われています。
これが理解できてはじめて電気電子を学ぶスタートラインとも言えるでしょう。
今回もとめるのは
$$divD=ρ$$
という式です。
意味としては
「限りなく小さい体積の物体の電荷密度ρはそこから湧き出る電束密度に等しい」
というものです。
この式を導出するために必要な数学の知識がガウスの発散定理です!
ガウスの発散定理
$$∮_s A・ndS=∫_v divAdV$$
簡単に言うとある面から垂直に飛び出すベクトルの量はその領域全体で発散するベクトルの量と同じことを表す式です。(具体的には自分で調べていただけるとありがたいです!!)
これを使って左辺を変化させると
$$∮_s E・ndS=∫_v divEdV$$
つまり式は
$$∫_v divEdV=\frac{1}{ε0} Q$$
となりますね。
ここで
$$∫_vdVというのは体積を表しています。ということで両辺を体積で割ってしまいましょう。
左辺は∫_vdVが消滅し
$$ divE$$
です。
そして右辺について考えます。
まず右辺のQを体積で割ってしまいましょう。
すると全体の電荷から体積を割ることになり結果として1m^3あたりの電荷が出ることになります。
これが電荷密度といいρと表せます!
つまり右辺は
$$\frac{1}{ε0} ρ$$
となります。
よって式は
$$ divE=\frac{1}{ε0} ρ$$
です。
ここで両辺にε0をかけると
$$ ε0divE= ρ$$
$$ div(ε0E)= ρ$$
となりますね。
ここで電束密度DについてD=ε0Eの式が成り立ちます。よって
$$ div(D)= ρ$$
となりこれで導出が完了します。
まとめ:ガウスの法則もまずは図から理解しよう!

一つ一つ理解していけばどうにかなりそう!

難しく見えるだけでやってみればしっかり理解できるよ!
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